【要注意】軽自動車に軽油は入れられる?なぜダメなのかをやさしく解説

「軽自動車だから軽油を入れればいいの?」という疑問をお持ちの方へ、プロがやさしくお答えします。なぜ軽油を入れてはいけないのか、誤って入れてしまったらどうなるのか、修理費用の目安や正しい対処法まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。安心してドライブを楽しむために知っておきたい基礎知識をまとめました。
目次
結論:軽自動車に軽油は入れられません
結論から言うと、現在、日本国内で新車販売されている軽自動車にディーゼル車(軽油仕様)はありません。
「軽」という名前から「軽油を使うのでは?」と思われがちですが、軽自動車はガソリンエンジン車です。
「軽自動車=軽油」と思い込んでしまうことが、誤給油の原因になるケースは少なくありません。 燃料を誤ると、エンジンの不調や故障を招くだけでなく、走行中の安全にもかかわる重大なトラブルにつながるおそれがあります。
JAF(日本自動車連盟)でも誤給油トラブルの注意喚起を行っており、実際に毎年多くの救援要請が発生しています。
なぜ軽自動車に軽油はダメ?

ガソリンエンジンとディーゼルの違い
燃料は次のように分かれます。
| ガソリン車 | ディーゼル車 | |
|---|---|---|
|
| 軽自動車はガソリンエンジン車に分類されるため、軽油では走りません。 |
軽自動車に搭載されているのは「ガソリンエンジン」です。一方、軽油はディーゼルエンジン専用の燃料です。両者の最大の違いは「燃料の着火方法」にあります。
- ガソリンエンジン : スパークプラグの火花で点火する
- ディーゼルエンジン: 高圧縮による熱で自然発火させる
軽油はガソリンエンジンの火花点火では正常に燃焼しにくいため、エンジン不調や停止の原因になります。
反対に、ディーゼル車にガソリンを入れると異常燃焼(ノッキング)を起こし、深刻なエンジン損傷につながることがあります。
日本の"軽自動車規格"と燃料の前提
軽自動車は排気量660cc以下などの規格で定められた車両区分です。
現在、日本国内で正規販売されている軽自動車はガソリン車のみで、軽油(ディーゼル)を使用する軽自動車は販売されていません。
そのため、基本的に「軽自動車=ガソリン車」と理解して問題ありません。
取扱説明書・給油口表示の見方

給油口を開けると、使用燃料の種類が表示されています。
スタンドのノズル色は一般的に
- 赤系 : レギュラー
- 黄色系: ハイオク
- 緑系 : 軽油(ディーゼル)
となっていることが多いですが、店舗によって異なる場合があります。
確実なのは、給油口のラベルやキャップの表示、(「無鉛ガソリン」「UNLEADED GASOLINE ONLY」など)を確認することです。取扱説明書の「燃料」欄にも指定燃料が明記されています。
給油前に必ず、車の取扱説明書や給油口付近の表示を確認しましょう。
不安な場合は、スタッフや購入先ディーラーに確認しましょう。
軽自動車に軽油を入れたらどうなる?

主な症状
誤って軽油を入れてしまうと、混入量によって以下のような症状が現れることがあります。
- エンジンがかからない、またはすぐ止まる
- 激しい振動や白煙の発生
- パワーダウンや加速不良
- 異音(ノッキングのような音)
症状は混入量や走行距離によって異なります。
故障の可能性がある部位
誤給油により、次の部品に悪影響が出る可能性があります。
●燃料ポンプ
燃料の性質が異なるため負担がかかり、最悪の場合は交換が必要になります。
●インジェクター(燃料噴射装置)
燃料不良により汚れや詰まりが発生する可能性があります。
●点火系統(プラグ・イグニッションコイル)
軽油が付着することで失火の原因になります。
●触媒(排気ガス浄化装置)
不完全燃焼が続くと、触媒にダメージが及ぶ可能性があります。交換費用は高額になることもあります。
ほんの少量でも注意が必要な理由
「少しくらいなら大丈夫では?」と思われるかもしれませんが、少量の混入でもエンジン不調が起こる可能性があります。
特にエンジンを始動してしまうと、燃料系統全体に軽油が循環するため、タンク洗浄や部品交換が必要になる場合があります。
混入に気づいた時点でエンジンをかけず、速やかに専門業者へ相談することが大切です。
入れてしまった直後の正しい対処法
エンジンを絶対にかけない/キーONも避ける
軽油を入れてしまったことに気づいたら、エンジンを始動しないことが最も重要です。
また、最近の車はキーをONにしただけで燃料ポンプが作動する場合があります。可能な限り電源を入れないようにしましょう。
エンジンをかけていない状態であれば、燃料タンク内の抜き取り作業のみで済む可能性が高く、修理費用を抑えられる場合があります。
スタンドで事実を伝える → 吸い出し・洗浄
誤給油に気づいたら、次のように行動しましょう。
- すぐにガソリンスタンドのスタッフへ申告
- 安全を確保したうえで車両を移動(※牽引方法は車種によって異なるため、作業は専門スタッフの指示に従いましょう。)
- 燃料の抜き取り作業を依頼
- 必要に応じて燃料系統の点検・洗浄
- 正しい燃料を給油
セルフスタンドの場合は、インターホンで店員を呼ぶか、事務所に連絡してください。
レッカー・ロードサービスの利用
スタンドで対応できない場合は、ロードサービスを利用します。
●JAFに連絡する場合
短縮ダイヤル: #8139(携帯電話から最寄りのJAF窓口へ接続されます)
伝える内容:
- 会員番号
- 現在地
- 車種
- 「誤給油をした」旨の説明
※牽引方法は車種によって異なるため、作業は専門スタッフの指示に従いましょう。
自動車保険付帯のロードサービスも利用できる場合があります。
保険証券に記載の連絡先に確認しましょう。
やってはいけない行動
以下の行動は、状況悪化につながる可能性があるため絶対に避けてください。
- そのまま走行する(エンジンが壊れる可能性が高まります)
- ガソリンを追加して薄めようとする(混合比率に関係なく、軽油が入っている時点でリスクがあります)
- 添加剤で解決しようとする(市販の添加剤では軽油の問題は解決しません)
- 様子を見るために放置する(時間が経つほど燃料系統への影響が広がります)
修理費用の目安
※あくまで一般的な目安です。実際の費用は車種や損傷状況によって異なります。
エンジン始動前に止められた場合
- 燃料抜き取り : 1万~3万円程度
- 簡易点検・洗浄 : 数千円~1万円程度
合計で2万~4万円前後で収まるケースが多いです。
走行してしまった場合
- 燃料ポンプ交換 : 3万~10万円
- インジェクター交換 : 2万~10万円以上(本数により変動)
- 点火系部品交換 : 1万~3万円
- 触媒交換 : 10万~20万円以上
総額で5万~30万円以上かかる場合もあります。
早期対応が費用を左右します。
よくある質問(FAQ)
少量だけ軽油が混ざったけど大丈夫?
たとえ少量でも、エンジン不調が起こる可能性があります。安全のため、専門業者へ相談してください。
エンジンをかけて数km走ってしまった…修理代はどのくらい?
症状によりますが、数万円で済むケースから高額修理になるケースまで幅があります。部品交換が必要になると10万以上になる場合も。早めの対応が重要です。整備工場で点検を受けましょう。
保険は使える?
ロードサービスは利用できる場合が多いですが、修理費が補償対象になるかは契約内容によります。加入中の保険会社へ確認しましょう。
におい・白煙・警告灯が出たときの判断基準は?
これらの症状が出たら、すぐにエンジンを停止して安全な場所に停車してください。白煙は不完全燃焼、警告灯はエンジン異常を示しています。自己判断せず、ロードサービスを呼んで専門家に見てもらいましょう。
参考情報として、国土交通省の「自動車の安全情報」、JAFの「ロードサービスガイド」、各メーカーの取扱説明書もご確認ください。正確な情報を得ることが、安全なカーライフにつながります。
まとめ:慌てず正しく対処すれば、被害は最小限に抑えられます
軽自動車に軽油を入れてはいけない理由と、万が一入れてしまった場合の対処法を解説しました。
大切なポイントをもう一度整理します。
- 軽自動車はガソリンエンジン車。軽油では正常に燃焼しません。
- 走行してしまうと、燃料ポンプやインジェクターなどに悪影響が出る可能性があります。
- 修理費は数万円で済む場合もあれば、状況によっては高額になることもあります。
- 最も重要なのは「エンジンをかけないこと」です。
不安なときは、自己判断しないこと
においや白煙、警告灯など異変を感じた場合は、そのまま走行せず専門家に相談してください。
正しい知識と落ち着いた対応が、愛車を守る一番の近道です。
アツミモータースでは、中古車選びから購入後のメンテナンスまで、お客様のカーライフを総合的にサポートしています。燃料やメンテナンスについて不安があれば、どうぞお気軽にご相談ください。